呂牛(りょぎゅう)
太原府周辺で宋江一行と関わった人物。梁山泊の逃避行の中で登場する存在。
第7巻「烈火の章」
第5章 地賊の星
聞煥章に雇われた間諜の元締として、鄆城の情勢や馬桂の動静を監視し、開封府で報告を行う。報酬に見合った仕事は完遂するが、特定の組織に属することを嫌う一匹狼的な性格である。聞煥章からの専属の勧誘を断りつつも、鄆城が独自の物流拠点として変化しつつある実態を冷静に伝える。
第8巻「青龍の章」
第3章 天富の星
聞煥章に雇われた間諜として、鄆城で梁山泊の間者の頭目・時遷を始末する功績をあげる。さらに李富の愛妾であった馬桂を無惨に殺害することで、李富を復讐に狂う「鬼」へと変貌させる工作を完遂した。
第5章 地勇の星
祝家荘が陥落し、膝を負傷した聞煥章が部下に担がれて秘密の通路から脱出する際、その場に立ち会っていたことが示唆されている。
第9巻「嵐翠の章」
第4章 地走の星
聞煥章に雇われた腕利きの間諜として登場し、祝家荘戦の撤退時には負傷した聞煥章を危機から救い出した功績が語られる。現在は聞煥章の邸宅の隣に住み、多数の手下とともに警護と諜報活動を専門に行っている。深夜、聞煥章の寝室に音もなく現れ、かつての敵であった扈三娘が梁山泊の兵士として戦場に復帰したという報告を伝える。
第13巻「白虎の章」
第1章 天剣の星
北京大名府にて聞煥章の前に姿を現し、闇塩の道の首魁を特定した青蓮寺の執念に敗北を認める。聞煥章から新たな任務として、宋江の父・宋太公の動向を探り、宋江の志を情愛によって揺さぶるための諜報活動を託された。
第14巻「爪牙の章」
第3章 地短の星
聞煥章に雇われた腕利きの間諜として、開封府にて密かに活動し、柴進の拉致未遂事件に関与する。聞煥章に対し、梁山泊内部の情勢や石梯山の砦に関する情報を詳細に報告する。報酬の銀を受け取ると、洪清にさえ気取られない目にも止まらぬ身のこなしで、忽然と姿を消す。
第15巻「折戟の章」
第2章 地煞の星
北京大名府にて、包囲された聞煥章を救出するため文立と接触し、混乱する民衆の騒ぎに紛れる策を講じる。農夫に変装させた聞煥章を船まで送り届け、扈三娘が影武者の首を撥ねる様子を見せつけることで、敵を欺き通す。
第16巻「馳驟の章」
第3章 地壮の星
聞煥章の屋敷に現れ、扈三娘への執着で心を乱す彼を愉しげに揶揄する。王英を陥れるための工作を提案し、聞煥章から活動資金を受け取る。
第4章 地数の星
北京大名府の酒場にて、開封府の大商人「藩礼」を名乗り、聞煥章の護衛・工作員として「金華姫」こと楽大娘子に近づき深い仲となる。高価な髪飾りを贈るなど大商人らしい振る舞いを装いながら、その実態は聞煥章の身辺警護と敵の切り崩しを担う凄腕の暗殺者である。監視する孫新の眼を意識しつつ、聞煥章の傍らで自らも人を食ったような態度で周囲を翻弄し続ける。
第17巻「朱雀の章」
第4章 地捷の星
聞煥章に雇われた冷酷な間諜として、永和鎮の地下牢で捕らえた梁山泊の諜者に凄惨な拷問を加える。人を壊すことに快楽を感じる歪んだ性格を持ち、執念の訊問で北方の闇塩の道を四本特定し、大規模な摘発を成功させる。
第5章 地狂の星
北京大名府にて孔亮率いる致死軍に捕捉され、逃亡を図るが孔亮の捨て身の攻撃で膝を砕かれる。駆けつけた燕青によって捕らえられ、致死軍としての誇りを守った孔亮の死と引き換えに、梁山泊へと連行される。
第6章 地損の星
梁山泊の地下牢に投獄され、今度は自らが燕青による執拗な心理的拷問を受けることになる。絶望と恐怖の末に精神を崩壊させ、馬桂殺害の真相や聞煥章が各地に配置した間諜の情報など、組織の秘密をすべて暴露する。
第19巻「旌旗の章」
第2章 天威の星
致死軍に攫われた後、過酷な拷問を受けて馬桂殺害の真相を暴露してしまったことが李富の口から語られる。この不本意な「裏切り」は、梁山泊による李富と聞煥章の離間の計として利用されることとなる。
第5章 天捷の星
梁山泊から解放されるが、拷問の影響で自身の名前さえ思い出せないほどの廃人となって発見されたことが語られる。その無残な姿は聞煥章に強い衝撃を与え、息子の呂英を後継者として育てる動機となる。