李応(りおう)
梁山泊の周辺に位置する豪族。梁山泊の活動領域に関わる存在として登場する。
第7巻「烈火の章」
第5章 地賊の星
李家荘の保正として、祝家荘・家荘とともに三荘盟約を結んでいるが、内実では官軍を激しく嫌っている。荘内の物資や民の不満を完全に把握して統治しており、祝三兄弟よりも扱いにくい傑物として青蓮寺の聞煥章から裏切りを警戒される。その自尊心の高さや祝家との微妙な確執が、祝家荘戦における不確定要素として描かれている。
第8巻「青龍の章」
第1章 天暴の星
李家荘の保正として祝朝奉の傲慢さを嫌い、森で再会した解珍に同情を示す。祝家荘に派遣された青蓮寺の王和によって監視されるが、中立の立場を維持しようと努める。
第3章 天富の星
自荘の防備を固めつつ、執事の杜興を通じて梁山泊の間諜である武松と李逵を密かに受け入れる。祝家荘と官軍の連携を冷ややかな目で見守り、自らの生き方に悩みながらも梁山泊側への傾倒を強める。
第4章 地悪の星
祝朝奉の宴席に招かれるが、官軍への嫌悪感を隠さず、祝家荘の軍師・聞煥章に疑念を抱かせる。
第5章 地勇の星
王和による暗殺の危機を武松と李逵に救われ、ついに盟約を破棄して祝家荘への攻撃を決意する。自軍を率いて祝家荘に援軍を装って近づき、西門を突破して穆弘の軍を内部へ引き入れる。先頭に立って敵軍を突き崩し、長年抱えてきた安逸な生活を捨てて真に生きる実感を得る。
第9巻「嵐翠の章」
第1章 天空の星
梁山泊に加わった新たな将校として、流花寨の建設を含む組織改編の会議に出席し、配置案を協議する。
第4章 地走の星
禁軍との戦いに際して本隊の兵站責任者に指名され、全軍の物資補給を管理する重責を担う。
第10巻「濁流の章」
第2章 地軸の星
柴進の入山により兵站の重責から解放され、念願の実戦部隊指揮官へ転換する。重装備部隊の創設を呉用に提案するなど先見の明を発揮。
第5章 地刑の星
雪辱戦で前衛三隊の総指揮を晁蓋から委ねられ、複雑な陣形を巧みに操って官軍前衛を攪乱・圧倒する。
第11巻「天地の章」
第1章 地然の星
呼延灼や穆弘とともに練兵場に立ち、兵の調練を厳しく統括する。
第2章 地全の星
重装備部隊の指揮官に任命され解宝を副官に据えて衝車や雲梯の開発と部隊編制に心血を注ぐ。かつての執事・杜興と再会するが、梁山泊での個々の役割を重んじ彼を自分の部下には戻さないと告げる。
第3章 地楽の星
平原攻略で改良を重ねた衝車を実戦投入し城門を打ち破ることに成功する。戦後は湯隆の鉄の強度を確認し、さらなる兵器の完全性を求める。
第4章 天地の星
呼延灼とともに新型兵器「卵鉄」の運用試験や合同調練を行い、梁山泊軍が城郭を次々と落としていく未来を見据える。
第12巻「天地の章」
第1章 地健の星
重装備部隊を率いて梁山泊から出動した。済州攻略を視野に入れ、攻城兵器の運搬と整備を統括した。
第2章 地傑の星
済州占領後、穆弘と共に城郭の維持管理に従事した。
第4章 地蔵の星
北京大名府の強固な城壁に対し、独自の攻城兵器「卵鉄」を投入して城門を破壊した。作戦終了後は、他の部隊に先んじて重装備部隊を撤収させ、確実な退路を確保して梁山泊へと戻った。
第13巻「白虎の章」
第1章 天剣の星
水軍の軍議において、船腹に穴を空ける丸太の攻城兵器(後の槍魚)の開発について、呉用や宣賛から期待を寄せられる。
第4章 地飛の星
造船所の阮小二とともに、中型船二艘で曳航して敵船を破壊する兵器「槍魚」の試作と改良を繰り返す。自ら考案した兵器が実際に威力を持つよう、重心の置き方や先端の鉄の形状に工夫を凝らした。
第14巻「爪牙の章」
第6章 地猛の星
重装備部隊の隊長として、解宝らとともに重装歩兵を率いて流花寨の防衛にあたり、宋軍の力押しを迎え撃つ。
第15巻「折戟の章」
第2章 地煞の星
北京大名府の制圧作戦において重装備部隊を率い、陶宗旺が設計した「卵鉄」などの攻城兵器を秘かに運び込む。西門の城壁が鉄棒で補強されていることを見抜くと、二十頭の馬を繋いで鉄棒を強引に引き抜き、城壁を大規模に崩壊させることに成功する。しかし、激しい反撃の中で自身も深手を負い、崩れ落ちる城壁を見届けた後、解宝に看取られながら壮絶な戦死を遂げる。