王定六(おうていろく)

建康で父を理不尽に奪われた若者。脱獄して復讐を遂げ戴宗に拾われるという数奇な運命をたどる。その一途な行動力と悲しみを背負った純粋さが、梁山泊の志に接続していく。

第6巻「烈火の章」

第5章 地劣の星

父の非業の死を知り、牢城の糞尿溜めを掘る作業を利用して執念の脱獄を果たす。建康に戻って父の店を奪った曹順と腐敗役人の崔令を惨殺して仇を討つが、その現場で出会った戴宗に並外れた走力を見出されて勧誘される。宋江の危機を知らせる緊急の書簡を託され、五日間で千五百里という驚異的な速さで駆け抜け、双頭山へ救援の急報を届けることに成功する。

第7巻「烈火の章」

第2章 地理の星

戴宗の部下として働き、通信遮断という重大な危機を知らせるために双頭山へと馳せ参じる。

第3章 地周の星

戴宗と共に宋江に面会し、五日間走り通した驚異的な体力を称賛されて頬を紅潮させる。志についてはまだ理解が及ばないものの、戴宗や張横といった仲間への敬愛から梁山泊のために尽くすことを誓う。

第5章 地賊の星

戴宗のもとで新設された「長駆隊」のリーダーに抜擢され、自ら選別した兵とともに通信任務に就く。自分を信頼してくれた宋江のために、どれほど過酷な状況でも走り抜く決意を新たにする。

第8巻「青龍の章」

第3章 天富の星

長駆隊隊長として自慢の脚を使い、敵の間諜が入り乱れる戦場を馬を使わずに駆け抜けて情報を運ぶ。林冲の騎馬隊に戦況を知らせて絶妙なタイミングで援軍を呼び込むことに成功し、勝利の最大の功労者となる。

第4章 地悪の星

戴宗の通信網の一翼を担い、広範囲に展開する各戦線の情報を本隊へ届ける役割を果たす。

第14巻「爪牙の章」

第2章 天平の星

長駆隊を率いて張横の通信業務を支え、南京応天府の拠点を預かる。張横が不在の間、戴宗と連携して各地の情報を集約する役割を果たす。

第5章 地強の星

梁山泊聚義庁からの伝令として、双頭山、二竜山、流花寨の三つの戦場を駆け回る。二十万の官軍が押し寄せる極限の状況下で、各寨へ正確な戦況報告と指令を届ける過酷な任務を完遂する。

第15巻「折戟の章」

第1章 天英の星

張横の副官として通信網の維持にあたり、宋軍の圧倒的な包囲下においても各地の戦況報告を絶やさず収集し続ける。

第3章 地遂の星

北京大名府からの撤退後、梁山泊で行われた全軍会議に出席して戦果の確認を行う。講和交渉を有利に進めるため、高俅や宋朝廷を揺さぶるための高度な通信工作を実務面から支える役割を担う。

第16巻「馳驟の章」

第4章 地数の星

長駆隊の隊長として、人が地上を駈ける通信網を統括している。張横の船飛脚と連携することで、梁山泊軍として史上最速の通信システムを構築し、各地の戦況や諜報情報を迅速に聚義庁へ届ける役割を担っている。

第17巻「朱雀の章」

第2章 地巧の星

梁山泊の通信網の一翼を担い、子午山の魯達へ送る薬草や書簡の運搬に関わる。張横が整備した「船飛脚」に対し、人が走る飛脚の部隊を長駆隊として束ね、迅速な情報伝達を支える。

第6章 地損の星

張横と連携し、童貫軍の再出撃や女真の阿骨打の動向といった極秘情報を梁山泊中枢へ届ける。戦死者が続く中で、通信担当としての重責を全うし、組織の神経系統を維持し続ける。

第18巻「乾坤の章」

第7章 地角の星

呉用が聚義庁の名札を見ながら戦死した同志を悼む中、その綽名「霍閃婆」について言及される。長駆隊隊長としての直接的な戦闘描写はないが、梁山泊の組織を支える一員として、その存在と役割が改めて確認される。

第19巻「旌旗の章」

第1章 地満の星

張横と連携して通信任務に従事し、長駆隊の指揮を通じて各地からの情報を集約する。人が駆ける速さを生かした伝達手段を徹底し、梁山泊軍の目となり耳となって組織を支える。

第3章 地醜の星

夜間の移動調練を行っていた伝令隊が、北から迂回して接近する宋軍の一万を発見し、即座に楊令へ報告する。この迅速な知らせにより、楊令は全軍を率いて急行し、本営への奇襲を未然に防ぐことに成功する。