楊林(ようりん)

飲馬川時代から鄧飛に従う忠実な腹心。鄧飛の豪胆な行動に惹かれ最後まで生死を共にする覚悟を持つ。過酷な任務に不平を漏らしつつも鄧飛の死後は飛竜軍の新指揮官としてその志を継ぐ。

第9巻「嵐翠の章」

第5章 地暗の星

高唐州において鄧飛と共に糞尿汲み取り人に扮して潜入し、官軍に包囲され身動きの取れなくなった柴進らの救出機会を密かに窺う。鄧飛が指の爪が剥がれるほどの過酷な作業で城壁に脱出用の穴を穿つのを献身的に支え、糞尿の桶を運ぶ合間に外部の部下と連絡を取り合う。脱出の際には柴進らの縛めを切り、奪った剣で官軍を斬り伏せながら退路を開くが、崩落する穴の中に留まって二人を逃がした鄧飛と死別する。帰還後、燕青から鄧飛の遺品である鎖鎌を託され、劉唐らの推挙によって鄧飛の後任として飛竜軍の隊長に指名される。

第11巻「天地の章」

第3章 地楽の星

将陵付近での激戦に際して王英とともに敵の後方へ回り、百名を率いて火による攪乱任務を成功させる。王英が独断で扈三娘救出に向かう際、冷静に飛竜軍をまとめ撤収の指揮を代行する。

第14巻「爪牙の章」

第1章 地急の星

呉用の命を受けて威勝へ田虎の様子を探りに行き、その報告を携えて恩州で王英の部隊と合流する。宗城(そうじょう)付近での戦闘では、高廉の軍による周到な包囲網の中で負傷しながらも、扈三娘の騎馬隊が到着するまで飛竜軍の指揮を執り粘り強く戦い抜く。

第15巻「折戟の章」

第2章 地煞の星

王英と共に北京大名府に潜入し、飛竜軍の隊長として市街地での攪乱作戦を指揮する。宋軍の部隊を分断させ、梁山泊の侵入軍が実際の数よりも多く見えるように眩惑させる。

第3章 地遂の星

占拠中の北京大名府で治安維持に当たりつつ、撤退の際には軍需物資の運び出しを迅速に完了させる。

第16巻「馳驟の章」

第2章 地雄の星

劉唐や王英とともに飛竜軍を支え、青蓮寺の手の者が入り乱れる北方の最前線で騙し合いの闘いを続けている。

第4章 地数の星

恩州の郊外で王英の部隊と合流し、河水沿いにある官軍の拠点を潰すための奇襲作戦を展開する。意表を衝く激しい攻撃で敵を潰走させた後、漁師を装った新たな隠密拠点の構築に着手し、梁山泊の諜報網をさらに拡大させる。

第17巻「朱雀の章」

第5章 地狂の星

公孫勝の指揮下で飛竜軍の隊長として従軍し、北京大名府近郊での高廉軍との決戦に参戦する。鄧飛から受け継いだ鎖鎌を振るって高廉の側近たちを次々と倒し、公孫勝の突撃を支える。しかし、高廉を討ち取る直前の激闘の中で無数の傷を負い、林冲の援軍が到着する前に戦死を遂げる。