湯隆(とうりゅう)

梁山泊の鍛冶場を取り仕切る名匠。豪傑たちの並外れた筋力に耐えうる特殊な武器を鍛え上げる卓越した技術を持つ。職人として武器一つ一つに魂を込める姿勢が梁山泊の戦力を支えている。

第2巻「替天の章」

第8章 地魔の星

聚義庁の不要な飾り作りを拒んで投獄されていた腕利きの鍛冶屋であり、晁蓋らによって救い出された。以前の職人よりもはるかに高い技術を持ち、兵たちの武器や武具を精力的に製造して軍の質を向上させた。

第3巻「輪舞の章」

第3章 天機の星

梁山泊の鍛冶担当として、大量の武器や武具の製造を一手に引き受ける。軍備拡張に伴う鉄不足という課題に直面するが、呉用からその解決を託されるほど厚い信頼を得ている。

第4巻「道蛇の章」

第3章 地孤の星

鍛冶場の監督として武器製造を指揮し、安道全の要求に応えて極細の鍼を試行錯誤の末に鍛え上げる。鉄に命が宿っていると信じる職人気質の持ち主で、白勝との交流を通じて梁山泊を居心地の良い場所と感じ始めている。

第4章 天寿の星

宋江に贈る名剣を打とうとする晁蓋に付き添い、十日間にわたって鍛冶場で共に鉄を打つ。鉄と対話しながら剣を完成させた晁蓋に深い敬意を抱き、その後の林冲の槍の製作にも意欲を燃やす。

第5巻「玄武の章」

第3章 地会の星

二竜山の防備を固める蔣敬の口から、鍛冶工房へ派遣される熟練職人の師としてその名が語られる。安道全が魯智深の腕を切断する際に使用した、驚異的な切れ味を誇る小刀や鋸も、彼の卓越した技術によって鍛え上げられたものである。

第6巻「烈火の章」

第2章 地文の星

梁山泊の鍛冶場をまとめる責任者として、日々増強される兵のために武器や馬具の製作に励む。職人気質を貫きながら、梁山泊の軍備を質・量ともに向上させるための要として働く。

第4章 天猛の星

晁蓋からの依頼を受け、巨大な魚である鰱魚を釣るための特別で頑丈な釣鉤を作り上げる。

第6章

二竜山の麓に設けられた大規模な工房や鍛冶場において、武器製作の指導にあたる。秦明が構想する三山を結ぶ巨大な要塞網の建設に合わせ、軍需物資の安定供給体制を構築する。

第7巻「烈火の章」

第3章 地周の星

鍛冶の指導者として双頭山に滞在し、武器の製造や鉄を作るための石炭工房の整備に尽力する。宋江に対し、晁蓋が自ら彼のために鍛え上げた特別な剣が梁山泊で待っていることを誇らしげに伝える。

第5章 地賊の星

梁山泊の工房で、史進の要望に応えて岩をも砕く重量のある特別な鉄棒を鍛え上げる。その鉄棒が史進の手で木をなぎ倒す威力を発揮するのを目撃し、自身の鍛治技術への誇りを深める。自らを怪物のような英雄たちを支える「人間」と称しつつ、戦いを支える武器作りに精魂を傾ける。

第8巻「青龍の章」

第12巻「天地の章」

第2章 地傑の星

梁山泊の鍛冶場において、砲隊隊長の凌振と共に新型の大砲開発に没頭した。歩兵が運搬できる軽量で強靭な砲を作るため、凌振から過酷なまでの鉄の質を要求され、試行錯誤を繰り返した。そこへ現れた燕青から、剣作りの名人が語った「水の温度」の重要性を助言され、鉄作りの新たな境地に開眼した。

第13巻「白虎の章」

第1章 天剣の星

阮小二が建造する中型軍船の製作において、強度が求められる重要な箇所に自身が鍛えた鉄を提供した。

第2章 地祐の星

盧俊義の治療に用いられる特殊な鍼を製造し、失われた身体機能の回復を間接的に支援した。

第4章 地飛の星

北京大名府軍の攻撃で壊滅した双頭山の再建を支援するため、李雲とともに梁山泊から現地へ派遣された。

第5章 地退の星

新兵器「槍魚」の開発に協力し、船腹を撃ち抜くための鋭い鉄製の先端部品などを製造して水軍の攻撃力を強化した。

第14巻「爪牙の章」

第6章 地猛の星

凌振とともに、梁山泊独自の強力な大砲の製造に従事する。鉄を徹底的に鍛え上げ、宋軍のものとは較べものにならない強度と精度を持つ砲を完成させる。彼の鍛冶技術によって造られた大砲は、流花寨を襲う宋軍の艦隊を迎え撃つための重要な兵器となる。

第15巻「折戟の章」

第1章 天英の星

水軍に合流して戦う項充のために、大量の飛刀を製作する。鉄屑を溶かして一本一本丹念に打ち上げ、防衛戦における水陸両用部隊の重要な戦力を供給する役割を影から支え続ける。

第5章 地察の星

梁山泊の再建において、連日鍛冶場を訪れる凌振や魏定国と共に新たな特殊砲弾の開発に没頭する。阮小二から、李俊が提案した「火攻めに強い鉄張りの船」の建造を打診される。多忙な日々の中にあっても、大工の李雲と共に未知の技術に挑むための準備を整え、梁山泊の軍備強化に貢献する。

第16巻「馳驟の章」

第1章 天貴の星

双頭山の川で見つかった砂鉄を活用し、梁山泊の武器製造を一手に引き受ける鍛冶場の指揮を執っている。呉用との話し合いの中で、粗悪な武器を決して作らない職人気質が高く評価されており、兵力増強に伴う莫大な武器需要を現場で支えている。

第17巻「朱雀の章」

第2章 地巧の星

印鑑の偽造工作において、金大堅から相談を受けて石の質感に近い特殊な合金の鋳造を試みる。

第4章 地捷の星

流花寨にて、凌振が大砲で打ち出す新型弾の開発に協力し、魏定国の瓢箪矢の火力を活かせる鉄の玉の鋳造に知恵を絞る。

第18巻「乾坤の章」

第4章 天哭の星

かつて李応とともに、北京大名府の堅牢な城壁を粉砕した巨大攻城兵器「卵鉄」を、不眠不休で鉄を打って作り上げた功績が回想される。

第7章 地角の星

梁山泊の鍛冶場において、総出で鉄を打ち続け、童貫軍との最終決戦に向けた武具の製作と整備を急ピッチで進める。

第19巻「旌旗の章」

第6章 天魁の星

梁山泊造船所の防衛戦において、兵たちと共に最前線で闘い重傷を負う。安道全の必死の治療を受けるが、落城を告げる鐘の音を聞きながら、医師に逃げるよう促しつつ静かに息を引き取る。