戴宗(たいそう)

元牢役人出身で飛脚を生業とする情報通。神行法と呼ばれる特殊な走法で並外れた速度を誇り、梁山泊の情報ネットワークの中枢を担う。実用的な判断力と実行力を持ち、目立たない場所で組織を支える。

第1巻「曙光の章」

第4章 天雄の星

江州の牢役人でありながら、裏では飛脚商売を営んでいる。囚人の中から足の速い者を選び抜き、宋江たちのための秘密の間者ネットワークを構築した。情報の伝達において不可欠な役割を担っている。

第5章 地暴の星

魯智深に情報収集のための優秀な手下を貸し出した。広範囲にわたる連絡網を支え、各地の同志たちの動きを連携させた。情報のプロフェッショナルとしての地位を確立している。

第8章 地霊の星

林冲が滄州へ送られるという極秘情報を、いち早く宋江に伝えた。林冲の脱獄後も、彼の配下の飛脚たちによって連絡体制が維持された。組織の神経系として重要な働きを見せた。

第2巻「替天の章」

第5章 地耗の星

林冲と安道全の山寨入りや、公孫勝救出成功などの極秘情報を、迅速に宋江や各地の同志に伝達する。

第3巻「輪舞の章」

第3章 天機の星

江州の牢役人でありながら飛脚商売を営み、百名ほどの部下を使って各地の通信を担う。梁山泊の外にある重要な情報網の拠点として認識されている。

第5章 地魁の星

魯智深から宋江への手紙を、内容が露見しないよう工夫された飛脚便として届ける。

第4巻「道蛇の章」

第4章 天寿の星

江州の牢役人でありながら広大な飛脚網を統括し、各地の情報を収集して旅の途上にある宋江へ届ける。

第5章 天殺の星

江州に一万を超える官軍が集結していることを察知し、新知府・蔡徳章を迎えるための空騒ぎであるという詳細な情報を宋江に伝える。

第6章 天速の星

江州に入った宋江を秘かに迎え入れ、張横・張順兄弟に引き合わせて現地の同志の結束を固める。一方で、青蓮寺の手の者である通判・黄文炳から鋭い監視の目を向けられ、執拗な尋問を受けて緊張感のある駆け引きを強いられる。

第6巻「烈火の章」

第2章 地文の星

梁山泊にて蕭譲の偽手紙に懸念を示しつつ、自身の飛脚屋を梁山泊の重要な通信網としてさらに充実させるべく各地を奔走する。

第5章 地劣の星

官軍による通信網遮断を察知すると、建康で出会った王定六の俊足を一目で見抜き、彼を新たな運び手として仲間に引き入れる。緊急の書簡を王定六に託して双頭山へ走らせ、自身も情報の断絶を食い止めるために死力を尽くす。

第7巻「烈火の章」

第2章 地理の星

官軍による通信遮断の事態を察知し、驚異的な脚力で梁山泊へと急報を届ける。

第3章 地周の星

王定六とともに双頭山を訪れ、寸断されていた通信網が回復したことを宋江に報告する。飛脚屋などの外部勢力に依存しない、梁山泊独自の強固な通信体制を構築するため、俊足の要員を育成する案を提案する。

第5章 地賊の星

梁山泊での軍議で通信体制の再編を主導し、王定六らを「長駆隊」として正式に組織する。情報の伝達を人体の血の流れに例え、三山を繋ぐ情報ネットワークの維持に全力を挙げる。

第8巻「青龍の章」

第1章 天暴の星

梁山泊の通信ネットワークの責任者として、花栄や柴進らの連絡を迅速に仲介する。

第3章 天富の星

青蓮寺の李富によって、梁山泊の軍事的強さの根源である「通信の迅速性」を担う重要人物として分析される。

第4章 地悪の星

祝家荘、二竜山、双頭山の三拠点が官軍に包囲される中、その通信網を用いて各隊の連携を維持する。呉用の軍令や戦況報告を一手に引き受け、広範囲に展開する梁山泊軍の目となり耳となる。

第9巻「嵐翠の章」

第1章 天空の星

梁山泊の通信網の責任者として会議に参加し、組織内の連絡体制の強化について議論する。

第3章 地微の星

飛脚屋を隠れ蓑にした緻密な通信網を維持し、塩の道を守る柴進らと連絡を取り合い、符牒を用いた密書を確実に届ける。

第5章 地暗の星

梁山泊の防衛体制を盤石にするため、石勇の間諜網とともに更なる通信網の張り巡らしに奔走し、軍の情報を迅速に伝達する。

第11巻「天地の章」

第1章 地然の星

張横とともに梁山泊の広大な通信網を統括し情報の遅滞なき流通に全力を注いでいることが語られる。

第4章 天地の星

宋江から双頭山の晁蓋へ宛てた至急の書簡を、自身が管轄する早飛脚の通信網を用いて迅速に送り届ける。

第12巻「天地の章」

第3章 地正の星

占領下の済州にて、孫二娘が経営する食堂を拠点とした飛脚屋のネットワークを構築した。各地に人を手配し、梁山泊の新たな兵站拠点となる城郭での情報伝達網を整備した。

第4章 地蔵の星

北京大名府での戦況や官軍の動きを迅速に伝えるため、張横の伝達網と連携して情報収集にあたった。雄州軍の南下などの重要情報を梁山泊軍に届け、呼延灼らの作戦行動を通信面で支えた。

第13巻「白虎の章」

第4章 地飛の星

済州の宋家村で宋太公の護衛にあたる武松と李逵に対し、梁山泊からの急報を届ける飛脚屋として活動する。水軍の勝利など各地の戦況を伝えることで、孤立しがちな拠点を最新の情報で支え続けた。不定期に現れる彼の連絡網は、青蓮寺の監視を掻い潜りながら同志たちの絆を繋ぐ命綱となった。

第14巻「爪牙の章」

第2章 天平の星

南京応天府にて張横と会い、威勝近辺で飛脚が襲撃された事件や、青蓮寺による通信解読工作の危険性について協議する。通信網の安全を確保するため、慎重かつ迅速な対策を講じる必要性を説く。張横が次男を連れて旅に出る間、拠点の管理を王定六とともに引き受けることを約束する。

第3章 地短の星

梁山泊の軍議に参加し、済州での史進襲撃や柴進拉致未遂事件を受け、通信網を通じた情報収集と警戒を強める。

第15巻「折戟の章」

第3章 地遂の星

開封府へ潜入し、仕立職人を装って高俅の懐に入り込んでいる侯健と秘密裏に接触する。呉用が描いた「講和工作」という危険な外交戦の開始を告げ、梁山泊が傷を癒やすための貴重な時間を稼ぐという重責を侯健に託す。宋江や盧俊義もこの工作を承認していることを伝え、孤立無援で闘う侯健を力強く激励する。

第6章 地奇の星

侯健を通じ、高俅から「梁山泊に近い慎重な商人」としての関心を惹きつけることに成功する。高俅が直接の面会を要求するほど工作は核心に迫るが、それは同時に戴宗の命が危険に晒される局面に入ったことを意味していた。

第16巻「馳驟の章」

第1章 天貴の星

開封府で侯健と密会し、梁山泊との講和を望む高俅と接触する。宋江に宰相の器があると言い放って高俅を揺さぶり、梁山泊が軍勢を立て直すための時間を稼ぐ外交交渉に尽力する。

第5章 天牢の星

開封府にて楊雄を呼び出し、高俅への接触窓口となっている侯健の周辺調査を依頼する。侯健の妻が極端に華美な生活を送っていることに不審を抱き、組織の安全を守るために同志の身辺を探らせる。

第17巻「朱雀の章」

第1章 天立の星

開封府と梁山泊を往復し、呉用の講和工作に必要な偽情報を高俅や侯健に伝える極秘任務をこなす。

第2章 地巧の星

偽造された蔡京の書簡を手に北京大名府の梁世傑を欺き、彼の権威を利用して双頭山の支城にいた鮑旭ら一千の兵を無傷で救出する。

第6章 地損の星

子午山の王進から届いた、魯達の最期を知らせる書簡を宋江のもとへ直接送り届ける。張横と連携して構築した梁山泊の通信網を統括し、情報の迅速な伝達に心血を注ぐ。

第18巻「乾坤の章」

第1章 天敗の星

劉唐が戦死し公孫勝が負傷したことを受け、合体した致死軍と飛竜軍の現場総指揮を任される。官軍の巨大不沈船「海鰍船」の脅威が迫る中、張順ら水軍の偵察行動を支え、情報の共有に努める。

第7章 地角の星

呉用の策に従い、北京大名府の三度目の占拠を成功させるため、軍管区の各地で偽装の叛乱(空騒ぎ)を起こして守備軍を引き出すことに成功する。

第19巻「旌旗の章」

第1章 地満の星

致死軍の現場総指揮として、公孫勝と共に呉用の開封府攻撃作戦に加わる準備を整える。

第5章 天捷の星

開封府での任務を終えて梁山泊へと戻るが、青蓮寺に抑え込まれたため戦力としては機能し難い状態にある。