柴進(さいしん)

後周王朝の末裔という由緒ある血筋を持つ名家当主。その家格を誇示せず、名もなき者たちと肩を並べて戦うことを選んだ。梁山泊への惜しみない支援と直接参戦という覚悟の深さで知られる。

第1巻「曙光の章」

第4章 天雄の星

滄州の名家当主として、宋江や晁蓋との密会に参加した。名家の誇りを捨て、名もなき民として戦い死ぬことを望むという並外れた覚悟を示した。変革のためにすべてを投げ出す決意を語った。

第8章 地霊の星

滄州へ流されてきた林冲を屋敷でもてなした。林冲が安道全と共に脱獄した際には、吹雪の中を救い出して自らの別荘を隠れ家として提供した。彼らの逃亡を全面的に支援し、同志としての絆を深めた。

第2巻「替天の章」

第1章 天傷の星

滄州の牢獄を脱出した林冲、安道全、白勝の三人を自らの館で保護し、彼らの逃亡を全面的に支援したことが回想される。

第8章 地魔の星

北から軍馬を秘密裏に仕入れ、北京大名府の盧俊義を経由して、梁山泊の林冲へ送るための大規模な輸送路を構築した。自らも早く梁山泊へ行きたいと願いながら、その場に留まって重要な兵站任務を遂行し続けた。

第3巻「輪舞の章」

第1章 地稽の星

滄州の名家の当主として、林冲らを庇護し梁山泊の同志たちを支えている。

第2章 天慧の星

河水の道を通じて塩を送る対象として、盧俊義らの活動の重要な一角を担う存在として描かれる。

第4章 地俊の星

部下の鄧礼華を宋江のもとへ送り、連絡を密にするとともに彼女を安全な場所に匿わせる。

第6章 地好の星

桃花山の周辺で不穏な動きがあることを察知し、情報収集を指示するなど警戒を強める。

第4巻「道蛇の章」

第1章 天退の星

滄州の名家の当主として、鄆城を逃れた宋清や朱仝を邸に受け入れ、密かに庇護する。

第3章 地孤の星

軍を脱け出してきた雷横ら一行を無事に迎え入れ、北方の叛徒を統合するための拠点としての役割を果たす。

第5章 天殺の星

消息を絶った魯智深の行方を探るため、飲馬川の賊徒らと連携して独自に調査を継続していることが語られる。

第5巻「玄武の章」

第3章 地会の星

滄州の屋敷で呉用を迎え、北辺の賊徒や魯智深の行方についての情報を提供し、闇の塩の道の拠点としての役割を果たす。魯智深と鄧飛が女真の地から海路で逃れた際、放っていた捜索船によって漂流していた二人を救出する。

第4章 地空の星

屋敷に安道全を迎え、生死の境を彷徨う魯智深の左腕切断手術の場を提供し、彼らの回復を手厚く見守る。

第6巻「烈火の章」

第1章 地闊の星

滄州の名家の当主として闇塩を扱い、梁山泊の蜂起に必要な膨大な財源を支えている。

第3章 地狗の星

裴宣や段景住による軍馬の買い付けにおいて、北の巨大な牧への伝手を提供して支援する。

第4章 天猛の星

致死軍の拠点を自らの屋敷内に設けることを提案し、塩の道の護衛体制を背後から支える。

第7巻「烈火の章」

第1章 地伏の星

梗概において梁山泊の創設や闇塩の道の元締めとしての役割が語られ、組織を支える重要な存在であることが示される。

第4章 天勇の星

雄州の牢城を出た魯達を支援するため、名目上の石の代金として多額の資金を送り、彼の活動を資金面でバックアップする。

第8巻「青龍の章」

第1章 天暴の星

登州の商人宿で花栄と合流し、双頭山への軍費運搬や孫立の調略を支援する。身内の不祥事で窮地に陥った孫立に対し、船を用意してその一族を登州から逃がす手助けをする。

第3章 天富の星

闇塩の道の北の要としての重責を担いつつ、梁山泊軍への物資供給を途絶えさせないよう腐心する。自身の古い王族の血筋や特権を捨ててでも、梁山泊の一員として華々しく闘いたいという願いを抱く。

第9巻「嵐翠の章」

第3章 地微の星

官軍を城郭の外へ誘い出すための囮として自ら危険な任務に就き、武松や李逵とともに山中を逃走する。

第6章 第6章

救出された後は晁蓋の陣営に合流し、自らの身分が青蓮寺に割れたことを受けて、正式に梁山泊へ入山して兵站管理の職務に就くことを決意する。

第10巻「濁流の章」

第2章 地軸の星

官軍の捜査を逃れて梁山泊へ入山し、これまで李応が担っていた兵站管理を引き継ぐ。卓越した実務能力で膨大な物資の整理に着手し、梁山泊の経済的基盤を支え続ける。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

梁山泊の緊急招集に参列し、新体制下での自らの役割を確認した。兵站の責任者として、済州攻略やそれに続く大規模な軍事行動を支える物資の集積に奔走した。

第3章 地正の星

宋江や呉用と共に燕青を迎え、北京大名府での青蓮寺の動きについて分析を深めた。盧俊義が拘束された現実を重く受け止め、糧道の安全確保に向けた対策を協議した。

第4章 地蔵の星

占領下の北京大名府に入り、城内の物流拠点から機密に関わる物品を組織的に運び出した。住民の移送や物資の選別など、膨大な兵站業務を不眠不休で統括した。

第5章 地隠の星

養生所の盧俊義を頻繁に訪ね、北京から回収した膨大な物資の中から、塩の道に必要なものを特定する作業を進めた。多忙を極めながらも、回復しつつある盧俊義に敬意を払い、共に組織の基盤を固め直した。

第13巻「白虎の章」

第2章 地祐の星

兵站の総責任者として、各地に五本の兵站線を構築し、官軍との対峙が続く本隊への補給を指揮する。

第3章 地僻の星

双頭山の急報を受け、梁山泊本部の会議で対応を協議した。

第4章 地飛の星

双頭山の再建を支援するため、段景住に馬の調達資金を託した。宋太公の訃報に際してはいち早く宋江を気遣い、聚義庁で彼を迎えた。

第14巻「爪牙の章」

第3章 地短の星

済州において、史進襲撃の混乱に乗じた謎の集団に拉致されそうになるが、孫二娘の機転によって救われる。梁山泊軍の兵站を一身に担う重要人物として狙われた事実は、聚義庁に強い衝撃を与える。

第4章 天究の星

全戦線での決戦を前に、各寨を駈け回って万全の兵站網を構築し、長期戦に耐えうる物資の集積を完了させる。

第15巻「折戟の章」

第3章 地遂の星

戦後の会議にて、梁山泊の財政は維持できているものの、各要塞の物資が枯渇している現状を報告する。燕青や孟康と連携し、各地の戦後復興と軍の再編に不可欠な兵糧や資材の調達順位を決定し、物流の再構築を急ぐ。

第5章 地察の星

物資調達のために各地を奔走し、新たに確保した資金源を活用して、大規模な営舎建設や工房の再建を支える。兵站の責任者として、増え続ける新兵や家族たちの生活基盤を整える重責を担い続ける。

第16巻「馳驟の章」

第1章 天貴の星

膨れ上がる兵力に見合う物資を確保するため、各地を飛び回りながら完璧な兵站網の構築に腐心する。呉用と激しい議論を交わした末、海路による女真族との大規模な武器取引に踏み切る。

第3章 地壮の星

済州の孫二娘の店を訪れた際、過労と体調不良を訴えて突如意識を失う。裴宣の手配した高速船で梁山泊の養生所へ急送されるが、安道全と薛永の診断により、去年の暮れごろから「夜盗樹」の毒を数回にわたって盛られ続けていたことが判明する。何者かによる長期の毒殺工作の末、内臓を蝕まれてその生涯を閉じる。