皇甫端(こうほたん)
馬の名医で梁山泊の騎馬隊維持に不可欠な存在。馬の病気や傷を診断・治療する専門的な技術を持ち、物静かで穏やかな性格の人物。その技術が梁山泊の騎馬戦力を文字通り支えている。
第6巻「烈火の章」
第3章 地狗の星
優れた馬の医師。かつて不貞を働いた妻によって絶望し、易州の牧で酒に溺れる廃人同様の生活を送っていたが、段景住と孟康に救い出され、三日間の過酷な断酒を経て医師としての誇りを取り戻す。梁山泊へ連れ帰られた後は、鄆城近郊の牧で一千頭を超える軍馬を世話し、馬の糞を分析して健康状態を診るなど、馬の個性に合わせた緻密な管理を行う。馬の些細な不調を見逃さない的確な処置により、林冲の騎馬隊の戦力を飛躍的に向上させることに貢献する。
第7巻「烈火の章」
第4章 天勇の星
林冲の軍営で、少華山からの激戦を潜り抜けてきた馬たちの治療にあたり、外傷だけでなく精神的な怯えまでも見抜く。独自の訓練を通じて馬たちのトラウマを克服させ、再び戦場に立てる状態へと回復させる。馬の医師として卓越した技術を披露し、騎馬隊の再編を支える不可欠な専門家として信頼を集める。
第8巻「青龍の章」
第3章 天富の星
梁山泊の馬の医師として、林冲らが鹵獲した宿元景軍の千五百頭の馬の検分と治療を任される。
第4章 地悪の星
戦場から送られてきた手負いの馬たちを診察し、そのほとんどを回復させる見込みを立てて梁山泊の戦力強化を支える。
第9巻「嵐翠の章」
第2章 地佐の星
梁山泊が誇る馬の医師として紹介される。負傷した林冲の愛馬・百里風の治療を託される。
第5章 地暗の星
梁山泊の牧において、傷の癒えた百里風の調教に従事する。馬の資質を見抜く卓越した技量で、騎馬隊の戦力維持に貢献する。
第12巻「天地の章」
第1章 地健の星
林冲騎馬隊の馬の医師として、かつて旗手の郁保四に対し、林冲が掲げる旗の文字「替天行道」の意味を教え、彼の使命感を鼓舞した過去が語られる。
第13巻「白虎の章」
第5章 地退の星
馬の医師「紫髯伯」として、かつての荒んだ生活を改めて軍馬の健康管理に専念している様子が描かれる。段景住が北方の牧から調達してきた馬の資質を見極め、精強な騎馬隊を育成するための医学的サポートを担う中心人物である。
第14巻「爪牙の章」
第1章 地急の星
梁山泊にて徐寧や林冲らと新たな騎馬戦術を協議した後、新馬の鑑定と健康管理のために双頭山へと赴く。到着後は馬を一頭ずつ詳しく観察して性格に応じた部隊編制の基礎を築き、馬のことになると寝食を忘れるほどの熱意を見せて董平らを驚かせる。
第15巻「折戟の章」
第6章 地奇の星
梁山泊の牧において、騎馬隊の軍馬の健康管理と育成に専念する。林冲や史進らから、優れた素質を持つ仔馬の選別を依頼されるなど、馬の医師として梁山泊の機動力の根幹を専門知識で支え続ける。
第16巻「馳驟の章」
第4章 地数の星
蔡慶が女真の地から運んできた五百頭の馬を、梁山泊の牧で一頭ずつ入念に検分する。
第17巻「朱雀の章」
第6章 地損の星
梁山泊の牧にて、戦場での負傷や恐怖で心を閉ざした馬たちの治療と精神的なケアに従事する。一頭一頭の馬に寄り添い、優しく語りかける姿は「紫髯伯」の名にふさわしく、失われた騎馬戦力の回復に静かに貢献する。
第18巻「乾坤の章」
第2章 地獣の星
牧を訪れた楊令の馬に対する深い愛着と素質を見抜き、選び抜いた汗血馬「雷光」を彼に託す。老いと向き合う林冲や百里風の姿に自身の境遇を重ね、彼らの心の機微に寄り添う助言を与える。戦列に戻る扈三娘に対しても、丹念に手入れをした雪嶺を送り出し、戦場へ向かう者たちの背中を静かに支える。
第3章 地速の星
呼延灼が提案した「連環馬」のために一千頭の馬を選別し、性格や相性を完璧に見極めて三十頭ずつの隊を作る。彼の卓越した識見による馬の組み合わせは、緒戦での劇的な勝利を技術面から決定づけることとなる。
第19巻「旌旗の章」
第1章 地満の星
牧にいる馬の健康状態を厳しく管理し、郭盛らの騎馬隊に常に最高の馬を供給できるよう尽力する。馬のわずかな不調も見逃さない確かな眼で、梁山泊軍の機動力の源である騎馬の質を維持し続ける。