解珍(かいちん)
独竜岡の猟師の長。かつては村の保正だったが祝朝奉の陰謀で地位を奪われ山に隠棲した。二叉槍・点鋼叉の名手で、梁山泊の志に触れて二十五年ぶりに武人としての炎を取り戻す。息子・解宝と共に祝家荘潜入作戦の要となる。
第8巻「青龍の章」
第1章 天暴の星
かつて祝朝奉に村を奪われた屈辱を耐え忍び、猟師の長として隠棲していたが、梁山泊の志に触れて決起を決意する。山を降りてきた魯達を迎え入れ、生肉料理を振る舞いながら語り合い、深い信頼関係を築く。息子の解宝や若い猟師たちの成長を認め、自らも点鋼叉を手に武術の勘を取り戻す。
第3章 天富の星
老いさらばれた「猟犬」を装って祝朝奉の油断を誘い、大量の猪や熊を祝家荘へ運び込む。祝家の屋敷内で孫立一族が軟禁されている状況を知り、内部の動きを冷静に見極める。調理活動を通じて兵たちの懐に入り込み、攪乱の準備を整える。
第5章 地勇の星
猪の暴走に乗じて祝家荘内での武装蜂起を開始し、孫立らと合流して内部から敵を突き崩す。戦後は宋江と対等に語り合い、梁山泊の頭領の一人として認められる風格を示す。山を下りて梁山泊に入り、新たな国家建設の一翼を担う。
第9巻「嵐翠の章」
第1章 天空の星
梁山泊の将校として緊急会議に参加し、組織の新たな防御網を構築するための人員配置案に加わる。
第2章 地佐の星
二竜山の副官に任命され、秦明に公淑への求婚を促すなど、豊かな人間性で組織を心理的に支える。楊令が修行のため子午山へ旅立つ際には、かつての愛犬との因縁を説き、自らが飼う犬の仔を託して見送る。
第11巻「天地の章」
第1章 地然の星
二竜山にて秦明の副官として活動し、白勝を温かく迎え入れる。秦明から楊春の育成を頼まれ快諾し、工房や牧での生産活動を統括して高く評価される。
第4章 天地の星
楊春と共に二竜山の一千五百名の補充兵を率いて梁山泊に到着し宋江と再会する。二竜山が自給自足に近い運営を達成していることを報告し、呼延灼の選別試験を傍らで見守る。
第12巻「天地の章」
第2章 地傑の星
二竜山の副官としての任務中、楊春を伴い猟師を装って雄州の関勝の野営地を訪れた。自ら仕留めた猪の肉をその場で鮮やかに捌き、生のまま関勝や宣賛らに振る舞うことで彼らの警戒を解いた。別れ際、宣賛に再会を予感させる言葉を残して去った。
第5章 地隠の星
楊春と共に数ヶ月に及ぶ山中の旅を続け、ついに子午山の王進の隠れ家へ辿り着いた。王進の母と旧交を温めつつ、長年の猟師生活で蓄えた銀で親子に馬を贈るなど、細やかな配慮を見せた。滞在の最後には、王進が楊令に行う峻烈な稽古を見守り、次なる目的地へと出発した。
第13巻「白虎の章」
第2章 地祐の星
楊春とともに長い旅から戻り、二竜山の軍師として秦明を支える任務に就く。旅を通じて楊春に「人はひとりだ」という孤独の厳しさを教え込み、彼を一指揮官として大きく成長させた。
第14巻「爪牙の章」
第5章 地強の星
二竜山の軍師として董万の攻撃パターンを分析し、敵の狙いが清風山の奪取にあることを見抜く。清風山の砦にいる燕順のもとを訪れ、二竜山全体を守るために清風山を切り離すという過酷な策を燕順の合意のもとで実行に移す。燕順の最期を見届けた後、悲しみに沈む秦明を支えながら戦い続ける覚悟を決める。
第15巻「折戟の章」
第3章 地遂の星
二竜山の軍師として秦明を支え、董万の軍が撤退準備を進めていることを的確に察知して追撃を提案する。戦いが終わると直ちに山寨の立て直し案を策定し、疲弊した兵たちの再編に奔走する。梁山泊での総括会議では、頭領の進退問題について、自分の意志で決められないことこそが頭領の証であると理知的な持論を述べる。
第16巻「馳驟の章」
第2章 地雄の星
二竜山の軍師として、殺到する入山希望者一人ひとりと面接を行い、青蓮寺の間諜が紛れ込むのを防ぐために目を光らせる。副官の郝思文に対し、彼の息子である郝瑾を早く将校に昇格させるよう、親の情を超えた冷徹かつ的確な視点から助言を与える。
第17巻「朱雀の章」
第1章 天立の星
梁山泊側の代表として開封府へ潜入し、高俅との講和交渉に臨む。命を惜しまぬ堂々とした態度で高俅を圧倒し、二竜山の軍師としての知略を活かして梁山泊軍の再編のための時間を稼ぐ。
第3章 天巧の星
梁山泊へ戻り、聚義庁の広場で盧俊義が自らの志を兵たちに語り、力尽きるまで支え続ける。
第4章 地捷の星
二竜山近辺で入山希望者の選別任務に当たる。一人ひとりと面談して資質を見極め、合格した者を郭盛と呂方の調練部隊へと送り出す。
第18巻「乾坤の章」
第2章 地獣の星
兵の徴募が行われる場で、現れた若者を真っ先に楊令だと見抜き、驚きながらも宋江に会うよう諭す。二竜山に戻った後は猪肉の特製たれを振る舞い、父のような眼差しで彼の成長を見守る。
第4章 天哭の星
二竜山に秦明と共に残り、最期まで戦うことを選ぶ。膝の負傷で思うように動けない中、籠に乗って綱を滑り降りながら敵指揮官を突き倒すという、猟師出身らしい壮絶な最期を遂げる。