阮小七(げんしょうしち)

梁山湖の漁師出身で阮氏三兄弟の三男。三兄弟の中で最も豪放な性格を持ちながら、親への孝心という意外な一面を持つ。水上戦闘への高い意欲と義兄弟への愛情を行動の支えにしている。

第1巻「曙光の章」

第3章 天罪の星

阮三兄弟の末弟で、いつか山寨の盗賊に加わりたいと嘯く暴れん坊である。その破天荒な言動で、常に母を心配させていた。血気盛んな若者としての姿が強調された。

第7章 地囚の星

病床の母のために、毎日鯉の生き血を届けるという孝行な一面を見せた。母の死後は、晁蓋を「あの人」と慕い、その指揮下で戦うことを誓った。純粋で激しい忠誠心を抱くようになった。

第2巻「替天の章」

第2章 地幽の星

梁山湖畔の自宅に林冲と安道全を匿い、漁師として周囲を警戒しながら彼らを支える。

第3章 天暗の星

生辰綱強奪作戦(智取)において、棗売りや水売りに扮して楊志の輸送隊を巧みに欺く。

第6章 天異の星

豪雨の中、晁蓋らを乗せた船を操り、迷うことなく山寨の桟橋へと導く。

第8章 地魔の星

新体制の梁山泊にて水軍の頭となり、戦乱に備えて船の建造を精力的に進める。

第3巻「輪舞の章」

第3章 天機の星

梁山泊水軍の頭領の一人として、四百名の水軍養成に心血を注ぐ。大型船を隠すための船隠しや、新たな造船所の建設を計画・実行する。呉用が定めた組織の序列においても、水軍の要として上位に配置され、水上防衛の責任を担う。

第4巻「道蛇の章」

第3章 地孤の星

夏津での青蓮寺との激突で負傷した致死軍の兵士六十名近くを、船を操って梁山泊まで迅速に運び込む。

第5章 天殺の星

楊志の入山を祝う断金亭の宴席に姿を見せ、林冲や公孫勝らと共に湖上の月を眺めながら賑やかに酒を楽しむ。

第6巻「烈火の章」

第2章 地文の星

水軍の指揮官の一人として、資材輸送や湖上の哨戒にあたる。兄の小二や張順とともに、梁山泊の急速な兵力増強に対応するための基盤作りに奔走する。

第6章

大型船の操船訓練に励み、河水の複雑な流れを攻略するために軍師である阮小五から熱心に教えを請う。張順とともに潜水部隊の調練にも関わり、水陸両用の作戦を展開できる精強な水軍を作り上げることに尽力する。

第7巻「烈火の章」

第5章 地賊の星

梁山泊の水軍のリーダーのひとりとして、宋江の入山やその後の祝家荘戦に向けた水上の哨戒任務に従事する。兄弟である阮小五の死を胸に刻み、来るべき官軍との決戦に備えて水軍の練度を高める。

第8巻「青龍の章」

第9巻「嵐翠の章」

第1章 天空の星

新たな拠点である流花寨の中枢メンバーに指名される。水軍の専門家として、花栄や朱武を支える役割を担う。

第2章 地佐の星

流花寨の建設現場において、船を隠すための石積みの重要性を説き、砦の完成を急ぐ。

第3章 地微の星

大型船や小舟を指揮して、流花寨へ大量の物資や石材を運び込む。呂方に対し、水中に潜んで奇襲をかける青蓮寺の戦法について解説し、水軍の重要性を語る。

第5章 地暗の星

新年の集まりに参加し、金沙灘などの水路を活用した兵員移送の効率化について報告する。

第11巻「天地の章」

第1章 地然の星

李俊・張順とともに水深調査にあたり、実戦的な船隠し場所作りに奔走する。

第4章 天地の星

水軍の主力として流花寨付近での警戒にあたり、呉用からの厳しい要求に応えるべく部隊の練度向上に努める。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

水軍隊長の一人として梁山泊の緊急招集に応じた。聚義庁前の広場に整列し、宋江が晁蓋の形見の剣を掲げて全軍に檄を飛ばす場に立ち会った。

第13巻「白虎の章」

第1章 天剣の星

水軍の隊長として、長兄・阮小二が造った頑丈な軍船の性能を信じ、最初の大規模な水上戦に挑む。

第4章 地飛の星

本隊撤退戦の支援に加わり、張順とともに水面からの攪乱を行って官軍の動きを牽制した。

第5章 地退の星

造船所焼討ち作戦に従事し、水軍の一翼を担う。帰還後は「阮家の鍋」の調理法を兵たちに披露し、孔明を失った悲しみの中でも水軍の絆を繋ぎ止めた。

第14巻「爪牙の章」

第3章 地短の星

済州の闇の妓楼を最初に見つけ出し、鄒淵や史進に教えるなど、豪放磊落な一面を見せる。

第4章 天究の星

水軍隊長として自らの船隊を指揮し、五丈河を下って梁山泊への直接攻撃を狙う宋軍の艦隊に対して勇敢に立ち向かう。

第15巻「折戟の章」

第1章 天英の星

李俊の側近として中型船隊の最前線で旗を振って合図を出し、雨のような矢の中でも冷静に船団の動きを制御する。

第2章 地煞の星

梁山湖の防衛戦にて、李俊や項充と共に敵船団を迎え撃ち、接舷戦での指揮を執る。

第4章 天損の星

造船所にて新兵の調練を監督し、船の扱いを乱す不心得者を厳しく指導する一方で、張順が預かった新兵たちの素質を共に見極める。

第16巻「馳驟の章」

第1章 天貴の星

水軍隊長として編成表に名があり、引き続き梁山湖の水域守備を担当していることが示されている。

第6章 地陰の星

李俊らと共に済州の店を訪れるが、不幸にも悲しみを酒で紛らわせる顧大嫂と孫二娘の酒宴に捕まってしまう。無理やり大酒を飲まされた挙句、宋江や呉用の悪口を喋らされるという醜態をさらす。翌朝には床で泥酔して倒れており、女傑二人の圧倒的な酒量と気迫に手もなくひねられる。

第17巻「朱雀の章」

第3章 天巧の星

聚義庁に集まった将兵とともに盧俊義の決意の演説を聞き、同志の死を深く悼む。水軍の隊長として葬儀の列に加わり、梁山泊が自分たちの国であることを改めて胸に刻む。戦の影が忍び寄る中、湖上の哨戒活動を強化して敵の侵入を警戒する。

第6章 地損の星

李俊や他の水軍隊長たちとともに、童貫が差し向けてくる巨大な新型艦への迎撃準備を開始する。漁師出身ならではの感性で湖水の変化を読み、敵船を翻弄するための戦法を検討する。兵たちの士気を高める。

第18巻「乾坤の章」

第1章 天敗の星

李俊から官軍の巨大船「海鰍船」の情報を聞き、張順と共に偵察の機会をうかがう。呉用の不興を買いながらも、潜水部隊が命がけで突き止めた海鰍船の「枡」による不沈構造を聚義庁へ報告する。決戦の火蓋が切られると梁山湖での水上決戦で大型船を指揮し、敵の巨大船団を迎え撃つ。火攻めのため自ら海鰍船の甲板に躍り込んで火を放つが、敵に囲まれて槍で貫かれ、壮絶な戦死を遂げる。