鮑旭(ほうきょく)

元山賊出身で重厚な体格の猛者。王進のもとで農耕・読書・武術を学び直し、人間として再生した経歴を持つ。地道な実直さと農民的な粘り強さで梁山泊の一員となり、その過去が人の再生への深い理解につながっている。

第1巻「曙光の章」

第5章 地暴の星

山中で魯智深を襲ったが、返り討ちに遭った。飢えていたところを魯智深に救われ、彼の指示により王進の弟子となった。農耕、読書、そして武術を通じて、一人の「人間」として生まれ変わるための過酷な修行を開始した。

第2巻「替天の章」

第3章 天暗の星

子午山の王進のもとで、農耕や読書、武術を通じて「人間」としての再起を目指す修行の日々を送る。魯智深が連れてきた絶望の中にある武松を棒を持って出迎え、同じ場所で共に暮らすこととなった。王進の母からは、立派な息子に育とうとしていると温かく見守られている。

第3巻「輪舞の章」

第5章 地魁の星

王進のもとで修業を続け、かつての凶暴な性質から脱却して澄んだ眼を持つ人間へと生まれ変わる。王進や武松とともに土を耕す生活を送り、訪れた魯智深や史進を迎え入れる。武松や史進が去った後も王進のもとに留まり、修行を続けている。

第4巻「道蛇の章」

第5章 天殺の星

子午山の王進のもとで、武松や史進とともに修行に励んでいることが語られる。かつての凶暴な性質から脱却し、王進の教えに従って土を耕す静かな生活を通じて、人間としての「幅」を養っている。宋江が各地を回る旅の中で、彼らが隠棲する子午山への訪問を願う場面でその存在が言及される。

第6巻「烈火の章」

第5章 地劣の星

子午山で王進に師事して修行を続けており、訪ねてきた武松や宋江を清々しい姿で迎え入れる。かつての殺伐とした気配はなく、畠仕事や武芸の稽古を通じて精神的に大きく成長している。宋江が連れてきた馬麟の世話を焼き、修行の場である子午山の平穏な日常を支える一人として描かれる。

第7巻「烈火の章」

第3章 地周の星

子午山にて王進のもとで修行に励んでおり、史進にとっては父や兄弟のような存在としてその名が語られる。

第8巻「青龍の章」

第9巻「嵐翠の章」

第4章 地走の星

子午山で王進に師事し、己の「凡庸さ」を認めつつも高潔な精神を養う修行を続ける。魯達から入山を勧められ、志を抱いて山を下りる決意を固める。

第5章 地暗の星

梁山泊に入山して宋江と対面し、謙虚な態度で将校としての調練を受けることになる。秦明に対しては、子午山での楊令の健やかな様子を伝えて安心させる。

第11巻「天地の章」

第2章 地全の星

孫立と共に双頭山の攻撃隊を率い、子午山で共に修行した史進と再会して手を取り合って喜ぶ。

第3章 地楽の星

滄州軍との戦いで先陣を切って沼地に突撃して敵を翻弄し、夕食時には焚火を囲んで史進のそばに座り旧交を温める。

第4章 天地の星

双頭山を拠点とした遊撃戦に参加して官軍の一隊を圧倒する。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

かつて子午山で王進に仕えていた際、索超に農耕の手順を教えた過去が語られた。その後、双頭山の将校として招集を受け、梁山泊で宋江の訓示を仰ぎ、晁蓋亡き後の戦いへの備えを固めた。

第13巻「白虎の章」

第3章 地僻の星

奇襲の混乱の中で素早く秋風山を確保し、後から登ってくる李忠らの部隊を掩護した。李忠の戦死後、絶望して暴れる兵を斬り捨てて規律を守り、砦の動揺を鎮める働きを見せた。朱仝の死を看取った後、全軍に漢の死を称える勝鬨をあげるよう命じた。

第5章 地退の星

新指揮官・董平の下で双頭山の再建に従事し、将校の筆頭として新兵らをまとめ上げる。馬の仕入れに訪れた燕青や孟康を迎え、魯達との縁について董平に語った。

第14巻「爪牙の章」

第1章 地急の星

双頭山の南で五千の敵偽装軍を冷静に監視し、敵に戦う気が感じられないという違和感を察知する。自らの独断で扈三娘に別方面への急行を命じ、その的確な判断によって飛竜軍を壊滅の危機から救い出す。

第5章 地強の星

敵の総攻撃を予測し、双頭山の防衛を固めるため、溝と土盛りを組み合わせた強固な防御施設を不眠不休で作り上げる。過去の敗戦での辛い経験を糧に、普通の人間としての粘り強さを見せ、黙々と土を掘り続け任務を全うする。

第15巻「折戟の章」

第1章 天英の星

双頭山の戦いで防衛拠点の一つである春風山に拠り、一千の兵を率いて宋軍の猛攻を凌ぐ。戦いの合間には、戦死した朱仝の最期の様子を楽和に伝える役割も果たし、厳しい戦況の中で砦を守り抜く。

第16巻「馳驟の章」

第2章 地雄の星

かつて王英の軍が敵に襲われた際、その機転によって扈三娘の騎馬隊が救援に駆けつけ、打撃を与えた武功が回想されている。

第4章 地数の星

双頭山の上級将校として、冷徹かつ精力的に新兵の調練にあたる。兵の一人ひとりの能力を見極めながら、部隊全体の規律を厳格に保つ指揮官としての姿が描かれている。

第17巻「朱雀の章」

第1章 天立の星

双頭山の将校として三千の兵を指揮し、実戦的な石積みの防備を発案して拠点を固める。董平から秋風山の守備を任され、野戦に出たい血気を抑えて命令を忠実に守る。

第2章 地巧の星

秋風山に籠り続けていたが、戴宗の策により、梁世傑の前で武器を捨てて降伏するふりをして砦を下りる。そのまま整然と部下を率いて、一滴の血も流さずに梁山泊へと帰還する。

第18巻「乾坤の章」

第3章 地速の星

実戦隊長として歩兵部隊を率い、連環馬の攻撃で混乱した敵軍に執拗に追い撃ちをかけ、陣形を崩させない働きを見せる。

第7章 地角の星

童貫軍との膠着状態においても一万の兵を率いて過酷な調練を続け、敵の小規模な攻勢に耐えながら全軍の戦意を維持する。

第19巻「旌旗の章」

第1章 地満の星

下級将校を集め、戦場での動きや兵の扱いを徹底的に叩き込む。

第3章 地醜の星

歩兵の第一段として最前線に立ち、童貫軍の重圧を撥ね返すべく部下たちを鼓舞し続ける。

第5章 天捷の星

かつての賊徒だった自分を「人」として受け入れてくれた梁山泊への感謝を語り、死を恐れず正面突破の戦いに身を投じる。

第6章 天魁の星

張清の命を受け、梁山泊の北西にある船着場へ兵たちを誘導し、撤退作業の指揮を執る。