王英(おうえい)

清風山の副頭目出身。小柄ながら膂力があり積極的に前線へ出る猛者。燕順を補佐しながら実戦部隊の一翼を担い、その勇猛さで仲間の士気を引き上げる。

第1巻「曙光の章」

第3章 天罪の星

清風山の副頭目である。盧俊義が七千石もの貴重な塩を海に捨てて軍を欺いた大胆な策に、燕順らと共に驚愕した。指導者の器の大きさを肌で感じることとなった。

第7章 地囚の星

燕順に従い、実戦部隊として軍の兵糧庫襲撃などで武勇を振るった。魯智深の強さについての噂を聞き、その武芸に強い興味を示した。戦いを好む豪胆な性格が表れている。

第2巻「替天の章」

第5章 地耗の星

清風山の副頭目であり、頭目の燕順や鄭天寿とともに、青州付近で官軍に反旗を翻す有力な同志の一員として名前が挙げられている。

第3巻「輪舞の章」

第1章 地稽の星

清風山の叛徒の副頭目として燕順を支え、闇塩の道の護衛にあたる。曹正の店で酒を酌み交わすなど、気さくな交流を持つ人物として描かれる。

第3章 天機の星

燕順らと共に、梁山泊の外にあって組織を支える軍事力の一部として数えられている。

第6巻「烈火の章」

第4章 天猛の星

清風山の副頭目。二竜山から来た秦明を歓迎し、これまで仲間を殺してきた官軍への激しい復讐心を露わにする。戦の前段階において公孫勝と劉唐によって素質を見出され、清風山の精鋭五十名とともに新たな特殊部隊「飛竜軍」の副官として、塩の道の護衛任務のため北へ派遣される。

第7巻「烈火の章」

第3章 地周の星

清風山から飛竜軍に加わり、劉唐や鄧飛とともに塩の道を護るための部隊の組織化に協力する。朱仝が選抜した兵を実戦形式で試し、飛竜軍にふさわしい精鋭を選び抜く役割を担う。

第5章 地賊の星

梁山泊での軍議に飛竜軍の副官として出席し、人員の補充や公孫勝配下の致死軍との連携について協議する。来るべき祝家荘との戦いに向け、飛竜軍の戦力を整えることに努める。

第8巻「青龍の章」

第3章 天富の星

劉唐の飛竜軍副隊長として百名の兵を率いて参戦し、宿元景の騎馬隊に対し火と煙を用いた攪乱作戦を展開する。林冲が扈三娘を岩に叩きつけた際にはその行き過ぎた戦い振りを窘め、負傷した彼女を優しく抱きかかえて本陣へと運ぶ。

第4章 地悪の星

飛竜軍の一部を率いて家荘に潜入し、王和の軍による執拗な追跡をかわしながら内部からの崩壊を狙う工作に従事する。

第9巻「嵐翠の章」

第3章 地微の星

恩州からの大規模な塩輸送任務を指揮し、その過程で妓楼の白寿を身請けして救い出す。冀州では柴進らと合流し、銀の檻車を用いた大胆な囚人救出作戦を成功させる。厖大な官軍の目を欺くために奔走し、運に頼らず周到な準備で任務を完遂する姿勢を見せる。

第4章 地走の星

博州での救出戦において、かつて自分が救った扈三娘と再会し、彼女が梁山泊に加わる過程を複雑な心境で見守る。

第11巻「天地の章」

第3章 地楽の星

恩州の妓楼に商人を装って潜伏し情報を集めた後、全軍出動に合わせて楊林らと合流して敵の後方で火矢による攪乱を行う。危機に陥った扈三娘を発見すると軍令違反を顧みず独断で救出に走る。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

梁山泊の広場に整列し、宋江が晁蓋の形見の剣を掲げて戦い続ける決意を表明する場に立ち会った。

第3章 地正の星

十名の部下を率いて北京大名府の城内に潜入し、妓楼を拠点として盧俊義の情報を探った。軍営の地下に盧俊義が囚われていると確信した燕青の勘を信じ、救出のための陽動を請け負う覚悟を決めた。

第4章 地蔵の星

燕青が地下牢へ突入する際、軍営の各所で火を放つなどの大規模な陽動を行い、衛兵を惹きつけた。盧俊義を担ぎ出した燕青らを城外へ逃がすため、自らは部下と共に城内に残り、官軍の追っ手を攪乱し続けた。

第13巻「白虎の章」

第2章 地祐の星

解珍と楊春の旅を振り返る会話の中で、成長した楊令の背が王英よりも高くなったことが話題として語られた。現在の物語本文での直接的な活躍描写は乏しいが、飛竜軍の隊長としての地位を維持している。

第14巻「爪牙の章」

第1章 地急の星

恩州の河水沿いで情報の糸口を探りつつ、かつての想い人である白寿の身の安全を気にかけ、束の間の休息を得る。高廉の軍に包囲された飛竜軍の危機に際しては、扈三娘を守るために身を挺して肩に矢を受け、全滅の危機から部隊を救い出す。

第3章 地短の星

矢傷の手当てのために梁山泊へ戻り、宋江から扈三娘に対する真実の思いを問われて戸惑いながらも、彼女への深い敬愛の情を吐露する。身分違いだと卑下するが、宋江から結婚を促され、扈三娘が承諾することを強く願いながら静養を続ける。

第15巻「折戟の章」

第2章 地煞の星

飛竜軍の精鋭を率いて北京大名府に潜入し、軍営のそばに潜んで審亮の軍の動向を監視する。作戦が始まると軍営に火を放ち、宋軍を混乱に陥れて梁山泊軍の侵入を助ける。

第4章 天損の星

宋江から扈三娘との結婚を持ちかけられ、驚きと喜びで我を忘れるほど動揺するが、一人の男としてこれを受諾する。

第6章 地奇の星

扈三娘との初夜を迎え、彼女の冷徹なまでの軍人精神に圧倒されながらも、新たな夫婦のあり方を受け入れ、共に志に生きる決意を固める。

第16巻「馳驟の章」

第2章 地雄の星

飛竜軍の指揮官として北方の塩の道を護衛し、青蓮寺の探索を妨害する過酷な任務に従事している。かつて王英の軍が敵の急襲を受けた際、妻である扈三娘の騎馬隊によって救われた武功が回想される。

第4章 地数の星

恩州の妓楼で白寿と密会中に、身重のまま駆けつけた扈三娘の凄まじい殺気に圧倒され、屋根を伝って逃走する。その後、合流した楊林とともに官軍の拠点を執拗に攻撃して雪辱を果たすが、扈三娘が白寿を連れ去った事実を知り、その毅然とした対応に戦慄する。

第17巻「朱雀の章」

第5章 地狂の星

飛竜軍を率いて北京大名府の周辺を展開し、高廉の軍をおびき出すための囮や攪乱の任務に就く。激しい乱戦の中で扈三娘や子供たちのことを思い浮かべながらも、公孫勝が高廉を討つための隙を作るべく奮闘する。

第6章 地損の星

高廉の軍が壊滅した後、北方の五台山方面へ派遣され、孟康や武松らと協力して新しい塩の道の開設に当たる。

第18巻「乾坤の章」

第1章 天敗の星

楊雄とともに、戴宗の下に統合された致死軍・飛竜軍の隊長を務め、現場の実行部隊を支える。

第7章 地角の星

呉用による軍の再編により、再び独立した編制となった飛竜軍の指揮官に任命される。北京大名府の占拠作戦では、致死軍と連携して広範囲な攪乱工作を行い、官軍の主力を分散させる役割を果たす。

第19巻「旌旗の章」

第5章 天捷の星

飛竜軍を率いて開封府から帰還するが、過酷な戦いを経て部隊は大きく疲弊していた。

第6章 天魁の星

梁山泊周辺での撤退戦において敵の槍を複数受けて重傷を負う。妻・扈三娘に看取られながら、彼女への深い感謝の言葉を遺して息を引き取る。