郁保四(いくほし)
林冲騎馬隊の旗手。人一倍の巨漢ながら胆が小さかったが、林冲から隊の誇りである旗を託されたことで覚醒した。旗を自らの命と心得、いかなる激戦でも決して旗を伏せない強靭な精神の持ち主。
第8巻「青龍の章」
第4章 地悪の星
林冲の側近として、部隊の誇りである黒い隊旗を託される。かつては躰が大きいだけの臆病者であったが、旗を守るという使命感によって、死をも恐れぬ強靭な精神を持つ武人へと成長する。二竜山での乱戦時も林冲の傍らを離れず、激しい向かい風の中でも毅然として旗を立て続ける。
第5章 地勇の星
決戦前夜、本陣での軍議を終えて戻ってきた林冲が、単身で開封府へ向かう様子を一人で見送る。林冲が不在となった後も、その意志を継ぐかのように家荘討伐の戦場で旗を掲げ続ける。
第9巻「嵐翠の章」
第4章 地走の星
林冲の騎馬隊の旗手として、林冲が不在の間もその象徴である旗を預かり、晁蓋の指揮下で北の戦線へ急行する。疾駆する最中でも旗を寝かせようとしないその忠実な姿勢を、晁蓋から直接称賛される。
第5章 地暗の星
高唐州での激戦において、激しい風の中でも林冲の旗を高く掲げ続け、梁山泊兵の士気を鼓舞し続ける。官軍との正面衝突の際にも、林冲の黒備えの誇りを示すために旗手としての重責を全うする。
第11巻「天地の章」
第4章 天地の星
林冲の黒騎兵部隊とともに北方遠征に加わり、林冲が仕留めた鹿を馬から降ろすなどの雑務をこなしながら部隊の移動を支える。
第12巻「天地の章」
第1章 地健の星
晁蓋の死後、宋江が沈黙から戻るまでの間、不眠不休で岩山の頂に立ち、白い弔旗を掲げ続けた。流花寨への出動に際しては、「晁」の字を記した弔旗を馬上で掲げ、味方を鼓舞し敵を威圧する役割を果たした。その献身的な姿勢を宋江から高く評価され、上級将校としての自覚を新たにした。
第14巻「爪牙の章」
第1章 地急の星
騎馬隊の旗手として調練に同行し、片手で大きな旗を掲げながら疾走する姿を見せる。その独特な旗振りの動作は、徐寧が「長槍を脇に抱えて扱う」という新たな騎馬戦術を着想させるヒントとなる。
第15巻「折戟の章」
第6章 地奇の星
林冲の騎馬隊の旗手として、愛馬「百里風」の驚異的な速さに付いていけない悩みを漏らし、旗を守れる新たな馬を求める。単廷珪が林冲に挑む死を賭した稽古に立ち会い、極限状態で倒れた単廷珪を支え、彼が再起する瞬間を共にする。
第16巻「馳驟の章」
第4章 地数の星
梁山泊軍の配置表において、騎馬隊の旗手としての役割が正式に記されている。
第17巻「朱雀の章」
第3章 天巧の星
死期を悟った盧俊義が全兵士の前で行った最期の演説の際、宋江から託された「替天行道」の旗を掲げて彼の傍らに立つ。盧俊義の死後、その亡骸を金沙灘まで運ぶ葬儀の列でも先頭で旗を掲げ続け、同志との別れを演出する。
第6章 地損の星
馬麟とともに牧で待機し、燕青から馬上で片手でも扱える体術の指導を受ける。旗手としての誇りを持ち、どんな激しい戦闘中でも旗を放さずに戦い抜くための技術習得に励む。
第18巻「乾坤の章」
第2章 地獣の星
林冲が皇甫端の牧で愛馬・百里風と過ごす際、ただ一人林冲に従って静かに傍らに控える。
第7章 地角の星
酆美軍との激戦において林冲のすぐそばで旗を掲げ続け、敵陣への強襲や撤退戦でも隊長と歩調を合わせて疾駆する。林冲が扈三娘を助けるために踏み止まった際も旗を離さず、最期は林冲とともに無数の矢を受けて、旗を握りしめたまま息絶える。