燕青(えんせい)

盧俊義の忠実な従者。情報収集と変装に長け、どんな場所にも溶け込む柔軟な適応力を持つ。主人への絶対的な忠誠心と梁山泊への帰属意識を併せ持ちながら、軽やかな身のこなしで困難な任務をこなす。

第1巻「曙光の章」

第2章 天孤の星

盧俊義の忠実な従者として常に傍らに控え、役人やごろつきへの対応を機敏にこなした。

第3章 天罪の星

相国寺での闇塩取引の準備を整えるなど、実務面で盧俊義を支えた。

第8章 地霊の星

青州で盧俊義、柴進、花栄の密談が行われた際、別間に控えて警護にあたった。

第2巻「替天の章」

第3章 天暗の星

北京大名府の近くで楊志に声をかけ、主人である盧俊義の屋敷へと丁重に案内する。小柄で端整な女のような顔立ちながら、武術や馬術に長けた隙のない身のこなしを見せた。宴の席では、明日旅立つ魯智深や楊志に酒を注ぎ、細やかに客をもてなした。

第3巻「輪舞の章」

第1章 地稽の星

北京大名府の盧俊義の従者として、楊志に曹正の店を訪ねるよう指示を出し、彼を新たな道へと導く。

第2章 天慧の星

盧俊義邸を訪れた石秀に応対し、致死軍の苛烈な調練について興味を示す。主人の盧俊義とは、単なる主従以上の深い信頼関係で結ばれていることが示唆される。

第6章 地好の星

修行から戻った武松と盧俊義邸で再会し、自らの体術を披露して彼を驚かせる。

第6巻「烈火の章」

第2章 地文の星

北京大名府の宿にて、青州軍削減という軍内部の動きを魯達に報告し、秦明の離脱を決定づけるきっかけを作る。

第7巻「烈火の章」

第1章 地伏の星

梗概において、主君である盧俊義が梁山泊の蜂起を支えるための巨大な財源である「闇塩の道」を構築したことが語られる。

第5章 地賊の星

盧俊義の忠実な従者として、梁山泊が宋に対抗しうる経済的基盤を維持するために尽力する。直接の戦闘シーンはないが、盧俊義の影として組織の運営を裏から支える重要人物の一人として示される。

第8巻「青龍の章」

第2章 地異の星

鄭天寿の回想シーンに登場し、北京大名府の大商人・盧俊義の従者として、主人の身の回りを甲斐甲斐しく世話する。秀麗な容姿を持ち、周囲から男色を疑われるほどに献身的な態度で盧俊義を支える姿が描かれる。

第9巻「嵐翠の章」

第4章 地走の星

盧俊義の従者として博州での包囲から脱出し、山中で李袞の助力を得ながら官軍の目を逃れる。自分たちを匿う李袞の迷いを見抜き、圧倒的な体術の腕前を見せつけることで、彼の闘志に火をつけ男として目覚めさせる。

第5章 地暗の星

柴進とともに高唐州に潜入するが青蓮寺に包囲され、絶体絶命の危機に陥る。鄧飛と楊林が穿った城壁の穴を通って脱出に成功し、最後は非業の死を遂げた鄧飛の遺品である鎖鎌を楊林へと託す。

第10巻「濁流の章」

第4章 地英の星

決戦前夜、緊張する晁蓋の心を解きほぐす静かな対話を行う。戦場では李逵・武松とともに晁蓋を包囲から守り抜く護衛の役を果たした。

第12巻「天地の章」

第2章 地傑の星

北京大名府の屋敷で憔悴する盧俊義を献身的に支え、彼が再起すると梁山泊の宋江へ宛てた書簡を託される。梁山泊への道中で林冲と出会い、その実力を認められて騎馬隊への体術指導を依頼される。

第3章 地正の星

占領下の済州で裴宣と法のあり方について語り、林冲の牧では史進や索超を相手に馬上体術の稽古をつける。しかし、北京大名府での盧俊義拘束の報を受けると、救出のために即座に単身で引き返す。

第4章 地蔵の星

王英ら飛竜軍と合流して北京大名府の軍営へ潜入し、地下牢で拷問を受けていた盧俊義を救い出す。官軍の追跡をかわしながら、数日間不眠不休で盧俊義の巨体を担ぎ続け、死域に入りながらも梁山泊の船着場へと辿り着く。

第5章 地隠の星

梁山泊の養生所で安道全の治療を受け、驚異的な速さで回復を遂げる。盧俊義から塩の道の重要機密である「五十二の地名と人名」の唯一の継承者として認められ、次なる戦いに向けて心身を整える。

第13巻「白虎の章」

第1章 天剣の星

船の機動性を向上させるために船底に丸太を通すという彼の以前の提案が、阮小二による軍船改良の重要なヒントとなった。

第2章 地祐の星

盧俊義の側近として、安道全の治療によって回復していく主人の様子を静かに見守る存在として語られる。

第5章 地退の星

魯達の指示を受けて孟康とともに双頭山を訪れ、壊滅した騎馬戦力を再建するために馬の調達計画を董平に提示した。石積みの砦を視察して陶宗旺からその構造を学んだ後、段景住らと連携して馬の買い入れを進めるべく、梁山泊へと戻った。

第14巻「爪牙の章」

第1章 地急の星

孟康とともに北方の馬匹調達ルートの確保に当たり、双頭山の騎馬隊再編に必要な一千頭の馬を迅速に供給する仕組みを支える。

第2章 天平の星

公孫勝が、開封府の袁明を守る護衛・洪清の体術の凄まじさを語る際、梁山泊で彼と渡り合える数少ない達人として武松とともに名前を挙げられる。

第4章 天究の星

梁山泊の聚義庁で開催された大規模な軍議に出席し、宋軍二十万の侵攻に対する全戦線の防衛方針を共有する。

第15巻「折戟の章」

第2章 地煞の星

北京大名府への奇襲作戦に先立ち、城内に潜入して宣賛らの拠点となる宿を確保する。宣賛の右腕として、顧大嫂の工作や城外の徐寧との連携を緻密に調整し、混乱する城内の情報を逐次報告して作戦の成功を支える。

第3章 地遂の星

占拠した北京大名府での治安維持や物資の接収を指揮する。撤退に際しては、梁山泊の再建に不可欠な物資を確保するため、再び塩の道を通って北へと向かう決意を宣賛に告げる。

第5章 地察の星

新たな闇塩のルートを確立し、軍の増強に耐えうる莫大な軍資金を確保する。病床にある盧俊義から「死を無駄にするな」という過酷な遺志を託され、彼の後継者として塩の道を統轄する重責を担う。

第16巻「馳驟の章」

第5章 天牢の星

開封府の李師師の妓館を襲撃する際、特殊な「瓢箪矢」を用いて火災を引き起こし、官軍を大混乱に陥れる。混乱に乗じて青蓮寺の護衛の要である達人・洪清と凄絶な素手の決闘を行い、肋骨を折られながらもこれに勝利して敵を排除する。

第6章 地陰の星

青蓮寺襲撃後、深い内臓の傷を隠して開封府に留まり、楊雄とともにその後の情勢を監視する。影の闘いの虚しさを吐露する楊雄に対し、青蓮寺の変貌こそが宋という国の真価を問うものだと語り、静かに次の任務を見据える。

第17巻「朱雀の章」

第1章 天立の星

公孫勝とともに高廉の軍との暗闘に従事し、青蓮寺残党への工作や開封府での情報収集を行う。

第3章 天巧の星

妓館の李師師と通じ、宮中への隠し通路を探りつつ、彼女を介して朝廷側の意図を測る。死期の迫った盧俊義の演説をその手で支え、父と慕った彼の最期を看取って亡骸を湖へ送る。

第4章 地捷の星

北京大名府付近で、塩の道を脅かす呂牛や文立の動向を追い、彼らをおびき出す策を練る。

第5章 地狂の星

文立らの奇襲を受けた孔亮の救出に駆けつけるが、致命傷を負った彼の死を看取ることになる。孔亮から託された宿敵・呂牛を執念で捕らえ、梁山泊へと連行する。

第6章 地損の星

梁山泊の地下牢にて呂牛を拷問し、過去の暗殺事件の真相や聞煥章の配置した間諜の情報を吐かせる。同時に、開封府での塩の放出を指揮し、物価を乱して宋朝廷を揺さぶる。

第18巻「乾坤の章」

第6章 地平の星

女真の地へ銀を運搬する任務に就き、そこで楊令や郝瑾と合流する。遼軍の待ち伏せを気配で察知し、楊令たちを指揮して三百の敵を相手に鮮やかな迎撃戦を展開する。阿骨打の砦では、梁山泊本隊の戦況や呉用の苦悩について蔡福に語り、銀を渡した後に再び任務へと戻る。

第7章 地角の星

孟康とともに北辺に留まり、童貫軍が調達しようとする軍馬の移送を妨害し続ける工作に従事する。この妨害工作により童貫軍の騎馬隊の増強を遅らせ、梁山泊本隊が再編のための休息を得る一助となる。

第19巻「旌旗の章」

第1章 地満の星

呉用の立案した策を受け入れ、公孫勝や楊雄とともに致死軍の精鋭として開封府へ潜入する。宋主暗殺を狙う作戦において体術の達人としての能力を期待され、緊迫した状況下で好機をうかがう。

第2章 天威の星

金明池で宋主の御座船を狙うが、それが李富の仕掛けた罠であると見抜いた公孫勝の判断に従い、攻撃を断念して撤退する。船上に李師師の姿を見つけ、敵としての再会を果たす。

第5章 天捷の星

開封府での任務を終えて帰還するが、青蓮寺に押さえ込まれて大きな戦果を挙げられなかったことを楊令に報告する。梁山泊の苦境を悟り、宋江の身を案じながらも最後まで戦い抜く覚悟を決める。

第6章 天魁の星

落城の間際、自害を選んだ呉用の「宋江は脱出した」という嘘を共有し、武松らを生き延びさせるために梁山泊から脱出させる。公孫勝とともに、組織の志を繋ぐために別の船で戦場を後にする。