唐昇(とうしょう)

北京大名府から選抜された有能な将軍。童貫からも一目置かれる軍人としての矜持を持ち、戦いに自身の武人としての進退を懸けて臨む実力者。

第7巻「烈火の章」

第3章 地周の星

北京大名府の軍管区において、若くして将軍となった有能な武官として名があがる。細心かつ剛胆な性格だが、野戦を苦手とするという秦明による分析がなされる。

第5章 地賊の星

祝家荘の軍師として独竜岡に入り、迷路のような集落の構築や防衛準備を指揮する。兵糧の搬入の遅れに危機感を抱き、聞煥章に対して早急な手配を求めるなど実務的な能力を見せる。童貫元帥からは「勝てないまでも負けることは許されない」という厳しい訓示を受け、梁山泊との決戦に備える。

第8巻「青龍の章」

第1章 天暴の星

北京大名府の将軍として祝家荘に入り、祝朝奉らと共に梁山泊の攻撃に備えた防衛網を構築する。獲物を運んできた解珍・解宝父子の様子を、鋭い軍人の眼で見定める。

第3章 天富の星

祝家荘の本営で指揮を執り、梁山泊軍による波状攻撃を強固な罠を用いて撃退し続ける。祝家荘を攻め落とすには三万の兵が必要であると豪語し、長期戦への自信を見せる。

第4章 地悪の星

家荘軍の扈三娘が独断で出撃し、林冲に敗れたことに困惑しつつ、防衛線の維持に努める。不用意な出撃を控えるよう軍を統制し、梁山泊軍が疲弊するのを待つ。

第5章 地勇の星

李応の裏切りによって祝家荘内部が混乱に陥る中、軍事的な指揮系統を維持しようと奔走する。梁山泊軍の総攻撃を防ぎきれず荘が陥落すると、聞煥章らと共に秘密の退き口から脱出する。

第9巻「嵐翠の章」

第1章 天空の星

祝家荘戦の敗北後も聞煥章の庇護により責任を問われず、北京大名府で一万の兵を率いる。李富からは地方軍の中で屈指の能力を持つ将軍の一人として評価されている。

第3章 地微の星

軍事面での詳細な報告を、直接童貫元帥に対して行う役割を果たす。

第4章 地走の星

直接の登場シーンはないが、禁軍・楊戩の軍が流花寨付近へ出動する際に、後方支援や連携を期待される指揮官として名前が挙がる。

第11巻「天地の章」

第2章 地全の星

元北京大名府の将軍であり青蓮寺によって威勝の叛乱軍を強化するために送り込まれる。鈕文忠とともに田虎の軍を軍事的に指導し梁山泊に対抗し得る新たな勢力を育て上げる役割を担う。

第12巻「天地の章」

第1章 地健の星

元北京大名府の将軍という経歴を持ちながら、腐敗した官軍を見限って威勝の叛乱軍を実質的に指揮していた。威勝近郊の寨で索超の資質を高く評価して指揮官に誘ったが、独りを好む彼の意志を尊重し、最後は「男の別れ」として路銀を差し出し、快く送り出した。

第13巻「白虎の章」

第4章 地飛の星

元北京大名府の将軍として、威勝の田虎が率いる叛乱軍の実質的な軍事指揮を任されている。青蓮寺は彼を将来的な叛乱軍の首領候補として温存しており、梁山泊を牽制するための駒として利用している。

第14巻「爪牙の章」

第1章 地急の星

北京大名府の元将軍として威勝の田虎のもとに集まった兵たちを掌握し、実質的な軍の指揮を執っていることが報告される。

第3章 地短の星

梁山泊が近くの石梯山に砦を築いたことに危機感を抱き、対応策を青蓮寺の李富らへ相談する。

第5章 地強の星

石梯山の梁山泊軍が掲げる「替天行道」の旗に自軍の兵たちが感化され、内部から瓦解していく状況を苦々しく見守る。

第15巻「折戟の章」

第3章 地遂の星

威勝の叛乱軍を指揮する将軍として、石梯山に拠点を置く梁山泊の魯達らと対峙するが、積極的な攻勢はかけず静観を続ける。

第4章 天損の星

田虎の命令を受けて威勝から全軍出動するが、張清の寝返りと梁山泊軍の奇襲によって軍が瓦解するのを防げなかった。田虎の一族が滅亡すると、軍営を放棄して速やかに威勝の地から逃亡した。

第18巻「乾坤の章」

第4章 天哭の星

青蓮寺の命で偽装叛乱軍を組織し、延安府付近で流浪していたが、公孫勝から梁山泊への合流を促される。

第5章 地奴の星

公孫勝の計略に基づき、五百の兵を率いて古巣・北京大名府へ「特殊任務」を装って帰還する。不正を働いていた鈕文忠を殺害した後、宋軍の将軍に成り済まして入城する。偽造された蔡京の命令書を手に、現指揮官・董万への心理戦を仕掛け、かつての部下であった彼を言葉巧みに城外へ誘導し、戦わずして北京大名府を梁山泊に明け渡させる。

第7章 地角の星

北辺に留まりながら、自らの部隊を維持しつつ梁山泊との連携を模索する。宋軍には戻れず、かといって梁山泊に完全に臣従することもためらい、独立した叛乱軍としての矜持を保ち続ける。

第19巻「旌旗の章」

第1章 地満の星

深州近辺で独立した叛乱軍を率いており、梁山泊から届く兵糧の麦を孟康を通じて受け取る。梁山泊との完全な合流には至っていないが、呉用らとの書簡のやり取りを通じて連携を保ち続ける。

第3章 地醜の星

孟康に対し、梁山泊の敗北までを想定した呉用の深謀遠慮を指摘し、自らはその後の足場となる覚悟を口にする。段景住が買い付けた一千頭の馬を守って戦場を駆け抜け、宋江や呉用と短く言葉を交わした後、再び北へと戻る。