凌振(りょうしん)

凌振。轟天雷の綽名を持つ宋国随一の火砲専門家。北京大名府軍管区の砲隊隊長。軍部に「飾り」と軽視されながらも野戦での火砲運用を追求し続ける職人気質の男。

第10巻「濁流の章」

第2章 地軸の星

野戦用軽量火砲の開発に苦悩しながら、酒場で謎の男から未知の鉄の棒を見せられる。呼延灼軍に合流し四十門の砲を揃えるが、高俅から「足手まとい」と軽視され彭玘に鼓舞される。

第3章 天祐の星

呼延灼の命で「替天行道」の旗を標的にした砲撃を行い、寿張の決戦の火蓋を切る先鋒役を担う。

第4章 地英の星

寿張の決戦で集中砲撃により梁山泊本陣を混乱させるが、呼延灼不在の間に高俅の命令で梁山湖への砲撃を開始したところを梁山泊水軍の急襲に遭い連れ去られる。

第12巻「天地の章」

第2章 地傑の星

梁山泊の鍛冶場にて、湯隆と共に新型の大砲開発に没頭した。野戦で歩兵が運搬できる軽量な砲を作るため、より強靭な鉄を作るよう湯隆に厳しく要求し、技術的な試行錯誤を繰り返した。

第5章 地隠の星

梁山泊対岸に関勝の軍が現れた際、威嚇のために山寨から大砲を放った。その砲撃は関勝の軍に実害を与えるためのものではなく、山寨が健在であることを示すためのものであった。

第13巻「白虎の章」

第1章 天剣の星

新型の大砲20門を完成させ、従来の倍の威力を持つ弾を飛ばせるように改良を施す。流花寨への据え付けに際しては、地質の硬さや風向きまで徹底的に調査するなど、兵器に対する並外れた執着と職人気質を見せた。

第14巻「爪牙の章」

第6章 地猛の星

自ら設計・改良した大砲十門を流花寨の対岸に据え付け、部下を率いて宋軍の艦隊を迎え撃つ準備を整える。魏定国から火薬の新たな活用法(瓢箪矢)を実演され、戦後にその技術を教わる約束を交わす。実戦では大砲の正確さを発揮し、流花寨へ迫る敵の大型船を沈めるなどの戦果を挙げる。

第15巻「折戟の章」

第1章 天英の星

流花寨の防衛戦にて、水上から迫る官軍の大型船団に対し大砲による砲撃を敢行する。

第2章 地煞の星

梁山泊の東の見張台に設置された二十門の砲を指揮し、湖に侵入した敵船の甲板を撃ち抜いて恐怖心を与えることで上陸を阻止する。

第5章 地察の星

湯隆の鍛冶場へ連日通い、魏定国と共に新たな特殊砲弾の開発に没頭し、戦後の兵器強化に努める。

第16巻「馳驟の章」

第1章 天貴の星

砲隊の隊長として、部隊編成の配置表にその名が記されている。元北京大名府軍の技術者としての知見を活かし、梁山泊の火力の中心となる役割を任されている。

第5章 天牢の星

燕青の会話の中で、魏定国が開発した「瓢箪矢」を砲弾に転用しようと試みている近況が伝えられる。実験中に誤って大砲を数門破壊してしまったというエピソードが語られる。梁山泊内では、彼のあくなき破壊兵器への探究心が一種の笑い話として親しまれている。

第17巻「朱雀の章」

第4章 地捷の星

流花寨に出向き、魏定国の瓢箪矢を大砲でより遠くへ飛ばすための改良実験を繰り返す。何度も試射を行うが、鉄の玉がうまく発火せず、周囲の評価を気にせず黙々と試行錯誤を続ける。梁山泊本拠地が攻められた時のことを考え、火力の絶対的な強化に執念を燃やす。

第6章 地損の星

童貫が「動く小山」と形容した巨大な新型艦を建造中であるとの報を受け、その対抗策を期待される。呉用から新型艦に対する闘い方の立案を求められ、水軍の李俊や阮小二らと連携を開始する。大砲を用いた水上戦の可能性を模索し、梁山泊防衛の要として準備を進める。

第18巻「乾坤の章」

第1章 天敗の星

流花寨の砲弾作製を統括し、迫り来る海鰍船に対抗するための新兵器開発に没頭する。彼の指導で作られた「瓢箪矢」は、水軍が巨大船を火攻めにする際に決定的な打撃を与える手段となる。

第7章 地角の星

梁山泊内の工房で大砲部隊を指揮し、官軍との決戦に備えて昼夜を分かたず火薬と弾薬の製造を続ける。

第19巻「旌旗の章」

第3章 地醜の星

流花寨に自ら開発した大砲を据え付け、迫りくる宋軍の水上攻撃に対する迎撃体制を整える。敵の海鰍船を迎え撃つための準備を万全にし、魏定国の瓢箪矢を弾薬に転用する工夫を凝らす。

第4章 地明の星

寨が陥落する際、あらかじめ倉庫に隠しておいた大量の火薬を倉庫ごと爆発させ、侵入した官軍に致命的な打撃を与える。花栄らが敵将・趙安に肉薄する隙を作り出し、要塞とともに敵を炎に包む。

第6章 天魁の星

改良した砲弾を用いて、梁山泊へ迫る海鰍船を炎上させ、二艘を沈める戦果を挙げる。さらなる砲撃を続けようとするが、無理な連続発射により砲台が爆発し、自慢の大砲とともに爆炎の中に消える。